Profile

内野輝明

内野輝明

Uchino Teruaki


所属 徳島県建築士事務所協会
日本建築家協会(登録建築家)
日本建築学会
徳島県建築士会
1963年徳島県生まれ
1969年徳島市立助任幼稚園卒
1969年高知市立初月小学校
1974年徳島市立上八万小学校
1975年徳島市立津田小学校卒
1978年徳島市立津田中学校卒
1981年徳島県立城南高校卒
1986年大阪工業大学卒
1986~90年山本西原建築設計事務所(大阪)
1990~91年海外視察
1991~92年埴淵建築設計室(徳島)
1992~99年高崎正治都市建築設計事務所(鹿児島)
1999年内野輝明建築設計事務所(徳島)
2004年事務所を「風井戸の家」に移転
2005年有限会社 内野設計に改組
2013年事務所を「万代町倉庫街」に移転

受賞歴

                               
2008年29th INAX design contest 金賞 ”LANDHUIS in Sakawa”
2011年Architizer+Inc. World’s coolest office 受賞 ”Achilleus”
2013年徳島県木の家コンクール「協議会長賞」受賞 ”太平の風井戸”
2014年徳島県木の家コンクール「知事賞」受賞 ”雑木林のいえ”
2014年建築士会連合会「第8回まちりづくり大賞」受賞 ”こうのすまい”
2015年JIA優秀建築選2015 ”こうのすまい”
2015年NPO木の建築フォラム「木の建築賞ナイス木と住まい建築賞」受賞 ”こうのすまい”
2016年日事連建築賞「奨励賞」受賞 ”こうのすまい”
2016年JIA四国建築賞「佳作」受賞 ”LANDHUIS in Sakawa”
2016年木材利用推進中央協議会「優秀作品」 ”こうのすまい”
2018年JIA四国建築賞「佳作」受賞 ”木舎”
2018年ウッドデザイン賞2018 ”木舎”
2020年JIA四国建築賞「佳作」受賞 ”さななや”
2020年awaもくよんプロジェクト設計競技最優秀賞
2021年ウッドデザイン賞2021”徳島ヴォルティスクラブハウス ”

考え方


ブログいろいろ


いえづくりの流れ

1

初対面

いろんなご縁があって、初めてのご対面。敷地条件、家族構成、イメージ、こまかなご要望、趣味、などなどお聞きします。一番大事なのが予算です。予算に合わせてどのような家が可能かを、最初の段階である程度話し合います。金額を左右するのは、もちろん様々な仕様もありますが、大きくは面積です。これだけの予算でしたら、どの程度家具がつくれて、その場合広さとしてはこれくらいの大きさが可能ですね。というような話をします。家にあわせてソファや食卓などの家具、家電、薪ストーブなど、建築以外の物品の購入予定もお聞きします。火災保険や税金、引越し費用、申請の印紙代などなど、家を建てる際に必要な経費も最初の打合せで概算してみて、家に実際に使える額を明らかにします。もちろん設計料の話も含めてです。

もうひとつ予算よりも大事なのが相性。なんとなく違うなあと思ったらやはり後に問題になることが多いです。「この建築家と私、合う?合わない?」の見極めが初対面の場での最重要確認項目かもしれません(笑。

2

基本計画(早ければ初対面から二週間後くらいにできます)

初対面でお聞きした要望を、まずは可能な限りかなえた計画をします。相反するような内容もあえて全て入れます。そこに、周囲の環境、私が感じたお施主さんの印象、想定される住まい方などを反映して、また、その家のためだけの特徴を盛り込んで、第一案をつくります。この段階で既に家に名前がついている場合が多いです(笑。

基本計画では、配置図、平面図、断面図と、立体モデルをつくります。平面的なプランもさることながら、風の通り道や四季の光の入り方、上下階の関係性、屋根や壁を通じての自然とのかかわりなどを考えるのには断面計画がとても大事です。設計者自身、モデルを作ることで見えてくることがたくさんありますし、「モデルで考える」ことが多いです。図面だけではイメージしづらい家の感じ、空間のなりたちもとてもわかりやすくなります。

3

設計監理契約

基本計画は、一回目で「ほなこれで!!」となることもありますし、何度かの変更を経て定まっていく場合もあり、様々です。「ではこの方向で、より詳しい設計(実施設計)にはいっていきましょうか」という段階になったら、設計監理契約を結ぶことになります。

我々の業務は設計だけでは完結しません。現場で考えることや打合せすることでよりよい家になりますし、その過程で出てくるお施主さんの疑問をその都度解きほぐしたり、話し合ったりすることはとても大事なことです。各部の色や仕様の最終決定や、工務店の工事内容を監督したり指導したりすることも含めて、これを「監理業務」といいます。ですから設計監理契約です。内野が所属する、社団法人 日本建築家協会の「建築設計・監理業務委託契約書」を使用します。

契約に先立って、建築士法第24条の7の規定に基づき「重要事項説明書」を交付します。内容は、1)建築物の内容、2)作成する設計図書の種類、3)工事監理の方法及び報告の方法、4)設計に従事する建築士、5)工事監理に従事する建築士、6)業務の一部の再委託先、7)報酬の額、8)支払時期、9)契約の解除に関する事項 が明記されており、これらを全て読みあげて、ご了承いただけたら、建築士とお施主さん双方が押印し、双方が保管します。その上で、設計監理契約を結びます。

4

設計監理料

初対面の際に設計監理料の話はおよそするのですが、契約の際にもっと具体的に話し合って決めます。目安として国交省の告示15号があるのですが、それにそって算出すると、実情よりもかなり高い金額になってしまいます。内野設計では建物の予算に対して新築でおよそ10%~12%です(内容によって変わります。リフォームや店舗の場合は、もう少し高くなることもあります)。建築の規模が大きくなるとパーセンテージは下がっていきます(逆に小さくなると上がります)が、きれいに比例するわけではありません。家は一軒一軒違います。面積が同じでも内容は異なりますから、話し合って決めることになります。金額が当初よりも大きくなることがあらかじめ想定される場合は、相談の上で「見積金額が確定した際に再調整する」という一文を契約書に入れさせていただく場合もあります。

5

実施設計(スムーズに行って2、3ヶ月はかかります)

「実際に建てる」ための図面を描いていきます。基本計画で作成した平面図、立面図、断面図のスケールを上げて肉付けをして、各室の内観図や各部の詳細図等を描きます。基本計画は1/100ですが、まずは1/30の平面詳細図を描いて、1/100では見えなかった部分を確認して行きます。その次に、内観図である展開図、天井を見上げた天井伏図、建具(窓やドアの事です)図、家具図、外構(外回りの塀や舗装、植栽など)図などの建築図を描き、その都度打合せをして、理解を深めていきます。

基礎から建物全体の構造仕様をあらわす構造図も同時進行します。鉄骨造、鉄筋コンクリート造の場合や、特殊な構法を用いる場合には木造でも、構造計算が必要になることがあります。その場合は、外部構造設計事務所の協力を仰ぎます。地盤調査は実施設計している間に行い、地盤補強の要否を判断します。基礎の形状なども調査結果の結果で変わることがあります。

その他、照明やスイッチ、コンセント、配線などの電気設備図、トイレ、浴室、お風呂他、水まわりを検討する給排水衛生設備図、換気扇やエアコンなどの機械設備図などなど。基本的に事務所で描きますが、これらも特殊な内容になると設備設計事務所に依頼する場合があります。外注が必要になる際にはあらかじめその協力事務所についてお話して、協力事務所選定についての書面を提出します。

このように、要所要所で打ち合わせの機会をもって、少しずつ説明して、ご理解いただくことを積み重ねて、工務店への見積依頼までには「どんな家になるのか」お施主さんと設計者が共有できている状態になります。

6

見積(規模によりますが最短で2週間かかります)

見積する工務店は、実施設計の段階で相談して決めます。競争見積を希望される方もいらっしゃいますが、特にリフォームなどでは設計の段階から施工側の立場で相談にのって貰った方がいい場合もありますし、新築の場合においても、「競争したら金額が下がる」という考えよりも「信頼関係の中でいいものをつくる」事を優先したいと考えています。適正な単価、価格については、経験から査定できます。

施工はこの会社でないと、とか、知り合いの大工さんに頼みたい、というご要望には基本的にはお応えしますが、我々のような設計事務所の図面で仕事をした事があることが条件になります。

見積がでたら、減額、調整の作業が多かれ少なかれ必ずあります。設計開始時点で「これくらいで」という設定は共通認識としてあっても、いろいろ考えていくうちにどうしてもいいほうへいいほうへとなりがちです。せっかくだからこうしておこう、とか、一応いいほうで見ておいてください、という風に。「高くなりますよ」というようなことはその都度お話しますが、結果として当初の予定金額よりも安く見積が出ることは経験上少ないです。ここはあとでいいか、とか、ここは我慢してこっちは残そう、とか、じっくり話し合いながら調整します。

7

着工以降

ここからは・・・お楽しみにとっておきましょう(笑

初対面から一年後に入居、というのが平均的です。

8

読んでくださったみなさんへ

設計段階も現場でも、我々と一緒に「考える」「決めていく」作業が続きます。もちろん楽しいことなんですが、気力も体力も要ります(笑 大きなお金を、使うべきところにうまく使って、いい家をつくっていく道のりです。積極的に楽しみながら進めていきましょう。


所在地

(有)内野設計
〒770-0941 徳島市万代町5丁目71


UCHINO ARCHITECTS
5-71 bandai-cho tokushima
770-0941 JAPAN

tel:088-626-9567
fax:088-626-9568
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