2021 年末木造建築セミナー 3/3

2021/12/18

12月18日@アスティとくしま ときわホール。

UIA2011 TOKYOに合わせて、というか、講演会聴きに東京行くだけじゃ面白ないなと徳島の建築設計四団体で共催したシンポジウム「2011→2050 徳島建築の木造化」。

四国四県からも登壇者をお呼びして、高知の木造アーケード実現への戦いや、愛媛の、丸太を加工した中規模木造(増田一眞さんに薫陶を受けて) の話などを熱く語る先輩方に、ほーっとなったなあ。徳島からは当時県庁にいらっしゃった網田さんが阿波の林業の歴史を語って下さったり、建築士会、事務所協会、学会からもそれぞれの視点でいろんな話題提供があって、でも自分はまだ声がけばかりで何も具体的にはイメージできてなかったな。 (そのシンポジウムの記録ブログはこちらから。みんな若い、懐かしい!)

あれから丸十年の今年2021年。同じ場所でどうですかという県木連の網田さんの提案で実現した「持続可能な未来の建築×木と森の未来を考える」。

寒い地域では熱が逃げないように層を重ねて横にも連ねて集住することで命を守る。どう生き延びるのか考えることは、エネルギーをどうするかを考えること。地域のみんなで共有するパン焼き小屋を日替わり時間割で使うことで熱を絶やさず、効率よく、火災も回避。近代的な集合住宅でも、いざというとき薪を燃やせる採暖設備を作っておく義務がある。かの国ではエネルギー供給の中間支援組織がある。歩留まりを考えること(量と質の二種類ある)。そこを考えると効率の意味がかわってくる。分業を始めると生産構造が垂直になりはじめ、利益相反が生まれる。安さを求めるより、豊かに暮らすことを求めるようになれば。人口の少ない集落は、幸せに向かって一緒に動きやすいはず・・・。網野先生の話は専門外の方にもぐっと届く。

パネルディスカッションでは・木造建築を考えることは社会的課題を考えること・なにごとにも参画することに重きを置くZ世代の時代、木造建築の未来は明るいか・顧客を創造する時代・太い木が減っていった戦国時代に数寄屋になっていった・資源の側から建築は規定されていく・職人のみなさんがまだいると思っていたら、近いところでついえはじめている・木育もいいが、遠足などのコースに伐採ツアーを入れてみたら?・・・

設計者ばかりでなくて、林業全体を見ている加工会社の方や、市民として見ているタウン誌編集の方がいることで、問題のとらえ方が立体的になって、みんな、自分がやるべきことを具体的にイメージできたと思います。

この日の結論は、身の回りの、小さくてもちゃんと機能するつながりがたくさんあれば、大きな仕組みが崩壊しても続けられる。まずは顔の見える方々との連携を強固にして幸せに向かおう。ということだったと!!

徳島県木連 松田理事長のあいさつ。2011年のシンポジウムにも言及してくださいました。

網野先生の基調講演。ソロライブのようでした。間がみんなを引き込む!

林野庁林政部木材利用課長 小嶋裕章氏「みんなでウッドチェンジ!」

パネリスト左から、(株)あわわ 山本さん、内野、ウッドファースト(株)桃渓取締役、環境デザインワークス清水氏と、コーディネーターは年末木造建築セミナー2/3に続いて平野さん。平野さんの攻撃的なまわしがぐんぐん話を広げて、時間切れでまた次回~!!笑

締めのあいさつはJIA徳島地域会 真鍋会長! 網野先生からは、「これをJIAがやっているというのも面白いね」と笑

記念写真~

この十年の間に、知らぬ間に、「やる人はもうやってる」時代は来てます。年末セミナー2/3でもそれはあきらかになりました。

次の十年は?と言わず、もうちょっと早めに情報共有意見交換できる機会を持とうだ、な!!

みんなでいろんな木造建築に挑んで、徳島の木造建築生産力を高めましょう。ほなけど、歩留まり考えるんと、みんなの幸せ(職人さんたちの維持・育成含む)が基本じょー!!

「木造建築は、森をつくる・仕事を作る・幸せをつくる」
網野先生の師匠、ユリウス・ナッテラー氏の言葉 から。

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